こんにちは! 看護学生室です。
更新が遅くなってしまいましたが、12月16日に行なわれた奨学生ミーティングの様子をご紹介します。
前回に引き続き、現役看護師が行なう看護講座が開催されました。
今回のテーマは「認知症について」。講師には東葛病院から、S看護師とA看護師をお迎えしました。
少子高齢化と言われている現在において、とても重要なテーマの一つと言えそうです。
学生も興味がありそうな内容です。では早速、よろしくお願いします!
まずは、認知症についてのレクチャーから。
認知症とは、いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、日常生活に影響を及ぼすようになった状態を指します。また、加齢に伴うもの忘れと認知症のもの忘れは異なります。例えば加齢が原因であれば、もの忘れを自覚しており、日常生活にも支障をきたさないことが多いですが、認知症の場合は日常生活に大きな支障が出る場合があります。進行の度合いも、加齢の場合は極めて徐々にしか進行しませんが、認知症は進行性の疾患です。
認知症の症状には記憶障害をはじめ、失語、失認、判断力や理解力の低下、失行などが挙げられます。高齢になり視覚・聴覚などの衰えが影響して誰にも起こりうる症状です。
認知症は「長谷川式簡易知能評価スケール」で簡易的にテストを行なうことができます。
年齢や簡単な引き算、言葉を覚えたりして、点数化するテストです。
奨学生にも、ペアになって体験してもらいました。
これがなかなか盛り上がります。奨学生の皆さんはまだまだ若いですから、もちろん「異常なし」の結果でしたよね?!?!
ひとしきり盛り上がった後は、認知症の患者さんに対する対応についてディスカッションします。
先ほどとは打って変わって真剣に話し合いがなされます。
例えば、耳が聞こえづらい方にはどうやって対応したらよいか? とい問いに対して、
大きく低めの声で話しかける、同じことを繰り返されても受け止める、否定をしないなどとの意見が出ました。
難しい専門用語を羅列するのではなく分かりやすい言葉を心掛ける、紙に書いて文章を分かりやすく伝える工夫なども必要だという意見も。
また触るときは手・顔・唇などは敏感であり、身体や足はそれほどではないので、触る場所にも注意を払う必要があります。
車椅子に移動するときなどは、足を触って誘導したり、右・左といった指示ではなく「こちら」などと分かりやすくするのが良いとの解説がありました。
ディスカッションすることによって様々な意見が出ましたが、医療現場でもチームを組んで臨みます。同じ意識を持つことの大切さが改めてS看護師からも話されました。
最後は触れる時のコツなど。赤ちゃんに接するとき、誰でも優しくなると思いますが、そのような感覚が大切とのことです。手首を捕まれたら気分を害す人も多いでしょうが、手を添えるように、そっと導くことが良いとのことです。
認知症の患者さんと接するのは苦労を要すこともあるかと思いますが、ポイントを押さえることによってより良い関係性が築けることがよくわかりました。
2017年は3回の看護講座を実施しました。
どの講義でも、現場にいる看護師からのレクチャーでしたので興味深い話をたくさん聞くことが出来ました。
奨学生の皆さんにも、実りのある学習の機会となっていれば幸いと思います。
お忙しい中参加してくださった看護の皆様、本当にありがとうございます。
来年からも、是非ともご協力いただければと思っております!
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