今回は2本立てでした
こんにちは。看護学生室です。
夏休みも終わり、少し日焼けした看護学生もちらほら。
そんな中、9月1日に看護講座を開催いたしましたので、ご報告です。
専門学校1年生から大学3年生まで50名以上が参加しました。
今回はNEF(Nurse Egg Festival※11月に開催予定の関東の奨学生の集まり)に向けた
事前学習で水俣病、差別についても併せて学びました。
短い時間でしたが皆さん真剣に聞いていました。
「水俣病の苦しみや家族を亡くした人の気持ちを知ることができた。」
「看護師を目指している私たちは、人が起こした病気をもっと学んでいかなければいけないのだと感じました。」
等の感想が寄せられました。
外科病棟から2名の看護師さんが
今回のテーマは「術後の血栓予防について」ということで、
7A病棟の現役看護師Mさんと、Yさんが講師として来てくれました。
手術後の援助って?
外科病棟の特徴:手術を受ける患者さんが入院します。
術前後の援助は?
術前オリエンテーション
採血やレントゲンなどの検査
点滴や内服の管理
術後の創部や全身状態の観察
↓
術中のトラブルや術後合併症の予防
術後合併症とは
麻酔や手術の侵襲に伴っておこる病気や症状のことをいいます。
後出血
縫合不全
無気肺
腸閉塞
血栓症 など
手術には様々なリスクが伴います。
血栓症とは
血管内でできた血栓(血や脂肪の塊)により血管が閉塞し、
血流障害を起こして組織や臓器の壊死、機能不全を起こします。
血流障害の部位によって
脳梗塞
心筋梗塞
肺塞栓
深部血栓性静脈炎(DVT)
などとなります。
深部静脈血栓性肺塞栓(エコノミークラス症候群)とは
深部静脈で形成された血栓が血流に乗り、肺の血管に到達し閉塞させます。
下肢の血流は停滞しやすくリスクが高いです。
筋ポンプって知っていますか?
下肢には血液を心臓へ返す仕組み(筋ポンプ)があります。
下肢の筋肉が収縮することで、静脈還流(血液を心臓に返す作用)が働き、血流の停滞を防いでいます。
手術後は絶対安静
一晩ベッドで寝たきりです。
長時間の安静で下肢の血流が停滞しやすい状態です。
術後の血栓症リスクは他にも・・・
麻酔の影響で血圧が低下
手術の侵襲で脱水状態
↓
血液がドロドロで流れも弱いため固まりやすい(血栓ができやすい)
術後血栓を予防するためには
下肢の血流を確保する。
フットポンプや弾性ストッキングの使用。
下肢を加圧し、筋ポンプによる静脈還流をうながします。
実際に体験してみましょう。
弾性ストッキングを手に被せてみたり、足に履いてみたり・・・。
「スリムウォークみたい。」「結構きついんですね。」等の声が聞こえます。
フットポンプはマジックテープとチューブの付いたものをふくらはぎの辺りに巻きます。
チューブの先は機械に繋がっていて、断続的に空気が送り込まれ、加圧される仕組みです。
「気持ちよくてずっと付けていたい」なんて言う学生さんもいました。
体験型はやっぱり楽しい!
今回は2年生は外科実習の直前ということもあり、とても熱心に学習していました。
患者さんが装着するものを実際に使ってみて、これを一晩(離床できるまで)付けて過ごすって
どんな気持ちなんだろう・・・。と考えられる材料の一つになったのではないかと思います。
どんな時も患者さんの立場に立って考えられる素敵な看護師になりそうな皆さんです♪