みさと協立病院2北病棟では、「精神科患者の人権を重んじ、より社会に近い環境で信頼をもとにした治療を行い、入院治療は目的を明確にして早期に社会に戻るためのものであり、社会生活を続けながら治していく。生きる力を身につけていく」という急性期開放医療の理念を掲げ、他職種を交え「チーム医療」で、治療に取り組んでいます。病棟の患者層も高齢化が進み、身体ケアが増え、精神疾患のケアとの両立で忙しい日々を送っています。
そんな時、ある男性患者さんから「温泉にでも行きたいな~」と、雑談の中から声が上がりました。その願いをカンファレンスで検討し、『男性温泉ツアー』を組むこととなりました。他の患者にも声をかけ一緒に行く場所を決め、吉川市の温泉に行くことになりました。スタッフは看護師の他に医師と薬剤師の3名が同行することにしました。当日まで「今回はやめとこうかな」と、声があがることもありましたが、医師と薬剤師が同行することを伝えると、「え、先生と薬剤師さんも行くんだ~すごいねー、それなら行こうかなー」と、ツアー当日は人数も集まり、無事に温泉へ出発。入浴中、入浴後とみんなで楽しく雑談しながら過ごすことができました。また、病棟に居る時とは違った患者さんの様子がわかり、楽しく男同士、裸の付き合いができました。
患者さんの願いから、今回の企画が行え、その後も交流も増えました。病院内だけではなく地域の場にでていくことも大事だと思いました。スタッフ、患者がともに一つの目標に向かって楽しむ「横並びの関係」が、うちの病棟の良いところだと改めて感じました。
みさと協立病院2北病棟看護師
主任 小川晃一
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