東京勤労者医療会看護部
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ナース・愛

当障害者病棟に入院されている患者さんの平均年齢は70歳で、中には認知症を患っている方も少なくありません。大声で叫び続けている方、転倒・転落を繰り返す方、点滴や経管栄養のチューブを抜いてしまう方、離棟してしまう方等認知症の症状は様々です。

勤務体制の薄い夜間帯でのそういった症状の対応には戸惑う場面が多いのも事実です。

認知症状は年齢相応の健康的な物忘れとは違い、脳の障害が原因で記憶力や判断力が低下し日常生活が困難になります。患者さん自身もそういった症状に不安を感じ混乱し穏やかではいられなくなります。

認知症状にはそれぞれ理由があります。それらを私たちがどのように捉え、対応していくかで患者さんの不安が軽くなり穏やかな気持ちで過ごせることが出来るのかもしれません。患者さん一人ひとりの生活歴・職業歴・生きてこられた環境・大切にしてきたもの等々を知ることの大切さを改めて認識しました。先ずは否定するのではなく、肯定し共に振り返ることが大切です。

ある深夜ナースステーションで、落ち着かない患者さんと二人きりで過ごしていた時、「あんたが頑張っているからもう寝るよ」という言葉をもらったことがあります。その言葉は温かく胸に響き涙が出そうになりました。と同時にそれまでその患者さんの対応に追われ業務が先送りになっていたことに苛立っていた自分自身を反省させられました。少し立ち止まって、深呼吸して、気持の余裕を持って患者さんと接していきたいと思います。そして認知症と向き合っている患者さんが形成している現在の世界を大切にしていけたらと考えています。



しかし60歳をすぎて、頼りにしていた兄と姉を昨年相次いで亡くしたり、腰痛で歩けなくなり大好きな買い物にも行けなくなって生活支援が必要になってしまった。徐々に妄想が強くなり恐怖でグループホームにも居られなくなり失踪。四日目早朝に助けを求めてみさと協立病院に駆け込んできた。「助けて下さい!」その日の内に入院の運びとなった。

人は様々な危機に遭遇し、乗り越えながら生きて行く。A氏の場合親しい兄姉との死別と健康不安という危機にたいする反応を示したにすぎない。障害の有無に関わらず自己実現をめざしてその人らしく生きて行く権利があり、変化と成長の可能性をもっている。その後回復しグループホームへ退院していった。地域の支援者の方々と新たな関係をつくりながら生きて行って欲しいと願っている。

埼玉県三郷市 みさと協立病院
3北病棟主任 松田 和子

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