初めに
ブログに掲載している文章及び写真については、あらかじめご本様から承諾を頂いております。
今回は、父親の「大切な娘への想い」がこめられたお話し・・・
最後までお読みいただけるとうれしいです。
では、物語のはじまりです・・・・
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~愛する娘とバージンロードを~
【たんぽぽ訪問看護ステーション 新松戸出張所からの報告】
Aさんは肺癌の終末期の患者さん。
入院中には、まったく動けなくなったこともあり、看取りの方向で療養をされていました。
そんな中で「家に帰りたい」と退院を希望され、担当医からは病状的には退院可能であるが、退院後は急変の可能性があることが話されました。
ご家族もご本人の思いに寄り添い退院を決意されました。退院への希望が繋がり、少しずつ体力も回復され、念願叶って退院されてきました。
退院してからは訪問看護へ繋がります。
念願の自宅での生活を通して、生活リズムや体調等も改善されてきました。食欲も改善し、天丼・カツ丼・牛丼・スパゲティー等も食べられるようになり、元気になっていく自分の姿に自信も出てきた様子が見られました。
酸素療法をしながらも住み慣れた自宅やご家族から元気をもらいながら、少しずつ体力が回復していく中で叶えたいこと・・・それは
「愛する娘と一緒にバージンロードを歩くこと」でした。
「実現したい!」、その日を迎えるまでは何としてでも体調を崩したくないという本人の強い意志・・・・
そしてその「願い」を叶えるため、私たち看護スタッフも 是非お手伝いを!
式は、Aさんやご家族の方から快く賛同していただき、看護師も同席することになりました。
当日は緊張しながら準備をしていきます。
酸素を外したり、体を動かしたりすると体の中の酸素が少なくなるため呼吸苦が出てしまいます。
その為、時間をかけながらAさんのペースで準備を進めます。
「この位、自分でやらなきゃ」と一人で服を着るA氏
久しぶりのスーツ姿はまさに新婦の父・・・
1時間半かけて式場に到着!
いきなり初孫とツーショット!「うちの孫は世界一かわいいでしょ?」(*^-^*)
お孫さんを抱く姿は終始にこやかです。
「大きくなったな~」
式が始まる前に親子3人でパチリ。
花嫁姿に照れ笑い(#^.^#)
とても綺麗な花嫁の姿に言葉が出ません。
~そして、
この日を何よりも、誰よりも、楽しみにしていた・・・
書いている私も思わず(T_T)・・・
本当にステキです。
良かったですね(^◇^)
~感動の余韻は残したまま~
「ほんの少しシャンパン飲んじゃおう!」と看護師と乾杯。
「お腹一杯食べれました!本当においしかったぁ!」とほぼ完食されたAさん
Aさんの笑顔を見させてもらうことができて同行に賛同していただいたご家族に感謝。
体調を気遣い、準備していただいた式場スタッフさんにも感謝です。
披露宴も無事終えてAさんの父としての夢を果たすことが出来ました。
式の最中に急な体調の変化も予測され、病院の救急外来ではいつでも受け入れが出来るように体制を整えてありました。そんな心配をよそに、体調の大きな変化もなく、呼吸苦は少し強くなることはありましたが、頓服薬を服用しながら出席することが出来ました。
患者さんの夢、願いは様々です。今回患者さんの願いにほんの少しだけ寄り添うことで、ご本人やご家族の一生忘れられない思い出作りのお手伝いができてとても充実した1日でした。
そして、いつも以上にきらきらと輝くAさんの笑顔を見させてもらって看護師が元気をもらいました。
私達看護師がほんの少しのお手伝いをする事でその夢や希望が叶えられることもあります。命が輝く瞬間をこれからも見つめていきたいと思います。
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このお話を読んで下さった「あ・な・た」に、すぐに感想をお聞きできないのがざーんねん!
感想はさ、一緒に働くスタッフになってくれた時にきかせて!ねっ!
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